なぜ企業に今、アート教育が必要なのか?

こんにちは。
一社)日本アート教育振興会の三尾です。

今日のお話は、

「なぜ企業に今、アート教育が必要なのか?」

というお話です。

今、本屋に行くと、

ビジネスにはアートが必要だ、アート思考が必要だ!

といった本をたくさん目にされることと思います。

以前は、「ビジネスとアートは対極にある、、、」
そう思っていた方も多いのではないかと思いますが、

今ではもはや、
「ビジネスにはアートの思考やプロセスがとても重要である、、、」

ということが共通認識になってきているのではないかと思います。

日本でもこういった価値観や感覚になってきたのは、なぜなのでしょうか?
それは、やはりこの著書の影響が大きいのではないでしょうか。

山口周さんのこちら

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?
経営における「アート」と「サイエンス」


実は、企業研修で弊会のアートプログラムを取り入れたいとご依頼を下さる企業さんの中にも、

「この本を読みまして、、、
今、アートが必要なんじゃないかと思い、、、」

とおっしゃる方もいらっしゃいます。

僕もこれを読ませていただいた時、衝撃を受けました。
ものすごく新しさを感じましたし、納得もさせられました。この著書は今でも読み返すような好きな本の一つです。

そしてこの本がきっと火付け役となり、たくさんの関連本が出てますよね。
amazonでちょこちょこっと検索しただけで、これだけの関連書籍が出てきます。

・ビジネスの限界はアートで超えろ!|増村岳史
・ビジネス教養としてのアート|岡田 温司
・アート・イン・ビジネス — ビジネスに効くアートの力|電通美術回路
・アート思考 ビジネスと芸術で人々の幸福を高める方法|秋元雄史
・東大の先生! 超わかりやすくビジネスに効くアートを教えてください!|三浦俊彦
・ニューヨークのアートディレクターがいま、日本のビジネスリーダーに伝えたいこと|小山田 育 、 渡邊 デルーカ 瞳
・「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考|末永 幸歩
・アートシンキング 未知の領域が生まれるビジネス思考術|エイミー ウィテカー, 電通 京都ビジネスアクセラレーションセンター他
・世界のビジネスリーダーがいまアートから学んでいること|ニール・ヒンディ
・仕事選びのアートとサイエンス~不確実な時代の天職探し 改訂『天職は寝て待て』~|山口周
・ハウ・トゥ アート・シンキング 閉塞感を打ち破る自分起点の思考法|若宮 和男

とても素晴らしい本ばかりですよね。

とはいえ、きっとこう思う方もいるのではないでしょうか?

「なんで、絵画を見たり、絵を描いたり、彫刻したりすることがビジネスと関係あるんだろ、それを学んだからってなんになるんだろ・・・」

そう思われる方もきっとまだまだ多いことと思います。

確かにそうですよね。
今まではビジネスとアートは、対極にあるように思われていたのが常識ですもんね。

極端な方は、ビジネスは仕事であって、アートは遊びだろう、、、暇人の趣味だろう、、、そう思う方もいらっしゃるかもしれません。

よくわかります。

だって、僕らが学生の頃は、進学の時に、
親に「美大に行きたい」といえば、「そんな潰しの効かない大学ではなく、工学部とか商学部に行きなさい」みたいなことを言われる時代でしたもんね。

でも時代は変わり、美大出身の方は社会で大活躍です。
佐藤可士和さんなんて最たるものですよね。

誰かに聞いた話ですが、アメリカでは、もはや今では
「美大にいくの?そりゃ、将来食いっぱぐれないから良い選択だ」なんて言われることもあるそうです。

そんなことも考えると、

今のVUCA時代には、あらゆるものが、もう今までのやり方では通用しなくなってきているため、
企業も他社と同じように今までのやり方や業界の常識をそのまま続けていても

生き残ることが極めて難しくなってきている、ということかと思います。

そうすると、やはりそれを打ち破る人材が必要になります。

その人材こそが、アーティスティックな思考法や発想法、プロセス、マインドなどができる高い創造力を持った人材であり、

企業はそういう人材を外から確保しようとしたり、自社のスタッフをそういった人材へと進化させようとする流れがあるのかなと思います。

海外では、山口周さんのご著書や他の関連著書の内容からも分かるように、どんどんそれが加速していますよね。

日本でも昨今、先進的な企業からだんだんそうなってきていますよね。
そのうち、先進的企業でなくとも、日本でもそれがスタンダードになって行くことでしょう。

と、、、色々と書いてきましたが、、、

「そうはいうけど、やっぱりまだアートがビジネスに役立つとは思えない」

そう思う方もいらっしゃることでしょう。

というわけで、そういう方のために、
1つある著書から引用してみたいとおもいます。

こちらの内容を読むと、僕が説明するよりきっとご理解いただけるような気がするので、是非とも読んでみてください。


私たちの社会は境界線を引く人と、ひかない人に別れる。

前者は専門化し、境界線を越えることはないだろう。
後者は創造的な人々だ。分野間の伝統的な境界線など関係ない。

〜中略〜

一つ、理解しておかなければならない重要な点がある。
アート教育とは、美しい絵の描き方を教えることではないのだ。

それはアート教育の一面にすぎない。
柔軟な考え方を育む、「何を考えるか」ではなく、「いかに考えるか」を教える。

世界を観察し、質問をし、さらには新しいアイデアを提示することを教える・それがアート教育なのである。

世界のビジネスリーダーがいまアートから学んでいること
ニール・ヒンディ 著 p276より引用・抜粋


いかがでしょうか?

アート教育の本質とでも言いましょうか、アート教育のどこをビジネスに活かしたらいいのかがご理解いただけましたでしょうか?

ちなみに、このニールヒンディさんのご著書の228ページでは下記のようなことにも触れられています。
長文になってきましたので、要約してお伝えしますね。

イノベーションのジレンマで有名な、クレイトン・M・クリステンセンさんが他の方と共著で書かれた「イノベーションのDNA」という著書があるのですが、そこで革新的な起業家や企業の創設者は、ある5つのスキルを身につけている、、、とおっしゃっているそうです。

この「イノベーションのDNA」は、アマゾン、アップル、グーグル、スカイプ、ヴァージングループのような革新的で破壊的なイノベーターである企業は、どのように築かれるのか、それを明らかにするために8年に及ぶ研究が行われ、その結果に基づいて書かれた本だそうです。

その5つのスキルとは、

関連づける力
質問力
観察力
ネットワーク力
実験力

だそうです。

ニールヒンディさんは、この中の少なくとも三つのスキルはアーティストが普段から使っているスキルだ、、、とおっしゃっています。

いかがでしょうか?

ビジネスと、アート、、、

対局ではなく、むしろ、切っても切れない関係にあるのではないでしょうか。

アートに興味を持ち、アート作品やアーティストから学ぶ、、、これからの時代には、欠かせないリスキリングのひとつかもしれません。

何もこれは大人だけに限った話ではありません。

子供のうちから、こういったスキル、能力が育てることはとても重要ですよね。
なぜなら、今の子供達が大人になった頃は、私たち大人が想像もできないような時代になり、再現性のあることはAIがほとんどできるようになる時代になることが予想されていますから。

だから、子供のうちから、上記で書いてきましたような未来の社会に求められるような能力が身につく環境を今から作ってあげることは、大人たちのやるべき大切なことの一つではないかと思います。

さ、あなたは今日から何を学び、何をしますか?

追伸:
ぜひ、今回ご紹介しましたご著書も手にとって読んでみてください。
アート教育を取り入れる際の何かしらのヒントが得られることと思います^^

観察力、関連づける力が育つ!
自分で考える力が育つ!

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